はじめに
当委員会は2011年7月に立ち上がりました。
その年の3月11日には東日本大震災があり、大変な混乱のすぐ後でした。被災地では、応急仮設住宅の建設が急ピッチで進められていました。
委員会名は『景観まちづくり』ですが、ここはなんらかの被災地支援に結びつく活動をすべきだと思っていた時に、神奈川県より『新たな応急仮設住宅調査検討業務委託』が発注されました。
調査について
この調査の最終目的は、
①木造応急仮設住宅の供給についてのリアリティーを調査して、神奈川県での供給システムの提案をすること、
②木造応急仮設住宅の住戸モデルを提案することです。
そのためには、何はともあれ現地に行って見て、聞いて体感しなければ分からないので、真冬の2012年1月に委員3人で雪の東北へレンタカーにて2泊3日の工程で岩手県から福島県までの7市町の実地調査と3団体のヒアリングを行いました。
各地で行われた①計画の進め方、②木造応急仮設住宅の供給実績、③コミュニティケア型仮設住宅団地の作り方、④建築士事務所協会の役割について整理しました。
こうした仮設住宅関連の一連の調査は2015年まで続き、その後委員会を変えて○○年まで継続しています。
その間、2012年7月から2013年3月にかけて、『リアリティーのある応急仮設住宅の提案』のテーマで全国コンペも開催しましたし、神奈川県内の実際の敷地での配置計画等も行いました。(これは別途報告予定)
さいごに
結構命がけだった冬の真夜中の雪道ドライブで、生きた心地がしなかったことをスタートに木造応急仮設住宅の可能性や課題も理解できたし、実際の敷地でのスタディでは、発災前の準備がいかに大切かなども学習できました。
記事作成:平山委員