横須賀市の『まちづくり』活動 勉強会
2016年11月25日
神奈川近代文学館
【講師】山本詔一 氏
郷土史家 (有)金文堂 信濃屋書店
横須賀市近代歴史遺産活用事業推進協議会 会長
横須賀開国史研究会 会長
横須賀に軍港資料館を作る市民の会 会長
浦賀歴史研究所 所長
はじめに
第6回目の勉強会は11月25日(金)、講師に地元横須賀の郷土史家・山本詔一氏をお招きし、神奈川近代文学館(横浜・港の見える丘公園内)で行われました。
勉強会は〈そんなことがあったんだ〉という驚きと、〈なるほど〉と納得する話であっという間に90分が過ぎさりました。
講演の概要
*横須賀線
一般的には鉄道が引かれることにより物流、人の流れが活発になり、町が元気になりますが横須賀線が引かれたことから、横須賀の悲劇が始まった。徐々に海軍の高級士官などが横須賀を離れ、逗子・鎌倉へ住居を求めるようになった。
横須賀線には初めから高級士官用車両が用意され通勤が可能になった。
*まちづくり―旧軍の遺産と建物を組み合わせた「よこすかスト-リ-」 をどのように展開するか
・軍港めぐりが横須賀の名物になっていることをヒントに、軍都・横須賀の見せ方を工夫する。
・大震災はレンガ造りの海軍施設を尽く破壊したが、ドッグは無事でレンガ積みの高い技術が証明され現在も使用可能。
・明治期の陸軍砲台遺構は比較的良い状態で数か所に残っている。
・昭和初期の旧海軍建物が米海軍基地内に数棟現存しているが、見学ができない。
→トランプ次期大統領に会って開放を訴えたい。
・大震災後の出し桁造りの商店や看板建築の商店が市内に多く点在している。
→市民の間でも古いものを大切にしようとする機運は高まっている。
・日本遺産/鎮守府が設置された4市(横須賀・舞鶴・呉・佐世保)と活性化協力 ・まず浦賀のまちを元気にし、横須賀のまち全体に広げたい。
→土蔵や石蔵が点在し、築80年を超えた商店や民家も見られる。
→現在、浦賀奉行所を復元しようとする市民運動に拍車がかかっている。
→数棟の土蔵は改修工事され、鏝絵も復活させ職人さんの技術継承を大切にしている。
記事作成:小島委員