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長期修繕計画で定めるべき内容は、次の通りです。
ア | 工事項目:一般に、外壁の補修や塗装、屋根の防水、給排水管の補修の他、鉄部の塗装、各種設備の補修、外構工事などに分類されます。 |
イ | 修繕方法:修繕の概略仕様・工法を設定します。 |
ウ | 修繕予定時期:工事項目毎に修繕の予定時期を示します。 |
※以下に仕様毎の修繕周期(更新周期)の目安を示しましたので、参考にしてください。 | |
エ | 工事予定額:工事項目毎に概算の工事費を示します。 |
外壁の材質・仕様など | 修繕周期の目安 |
一般的な材質・仕様によるマンション | 10~15年程度 |
屋根の材質・仕様など | 修繕周期の目安 | 備 考 | |
1 | 陸屋根(屋根面が平坦な形態のもの):露出防水の場合(アスファルト防水、シート防水) | 12~15年程度 | 定期的に部分補修・メンテナンス(5~7年毎のトップコート塗替え)が望まれます。 |
2 | 陸屋根:保護層を持つ場合(押さえコンクリート等) | 20~30年程度 | パラペット廻りなどの点検・部分補修を定期的に行うことが望まれます。 |
3 | 傾斜屋根(瓦・アスファルトシングル・化粧スレート板などの屋根仕上材、及び下地に防水層をもつもの) | 20~25年程度 | 屋根仕上材及び防水層の更新、付帯金物関係では定期的な鉄部塗装が望まれます。破損部などは部分補修とします。 |
4 | ルーフバルコニー (保護層を持つ場合) |
原則として保護層を持つ陸屋根防水 (2)に準じます。 |
給水管の材質・使用など | 更新周期の目安 | 備 考 | |
1 | 水道用亜鉛メッキ鋼管 | 更生工事を行っていないもの: 15~20年程度 更生工事を行ったもの: 更生工事後5~10年程度 |
過去に更生工法による工事(エポキシ樹脂ライニング)を行っているものは、工事実施後の耐用年数としては5~10年程度の延伸が可能。(更生工法で、審査証明による工法の認定を受けたものでは、申請企業が5年または10年の施工保証を付けています。 |
地域により劣化が異なり、水質の影響を受けます。 | |||
2 | 硬質塩化ビニルタイニング鋼管(VLP) | イ) 継手部に防食継手を用いていないもの:15年~20年程度 |
メーター廻りの配管は継手などに異種金属が多いため傷みが早く、部分的な更新が必要となる場合があります。 |
ロ) 継手部に管端コアーを用いたもの:25~30年程度 |
継手等の仕様の違いにより耐用年数が異なります。 | ||
ハ) 継手部に防食継手を用いたもの:30年以上 |
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3 | 水道用ステンレス鋼管 | 耐用年数は30年以上期待できます。 |
給水管の材質・使用など | 更新周期の目安 | 備 考 | |
1 | 排水用亜鉛メッキ鋼管(白管): 白管とドレネジ継手(ねじ込み式配水管継手)を用いたもの |
20~30年程度 | 台所系は20~25年程度 |
洗面所系は25~30年程度 | |||
2 | 排水用硬質塩ビライニング鋼管と排水鋼管用可とう継手(MD継手)を用いたもの | 30年以上 | |
3 | 硬質塩化ビニル管(VP)、耐火二層管と排水用塩化ビニル管継手を用いたもの | 30年以上 | VPは、屋外に露出配管の場合(外壁・バルコニー)は太陽光線による影響を受け、劣化に違いが出ます。 |
4 | 排水用タールエポキシ塗装鋼管とMD継手を用いたもの | 30年以上 | |
5 | 集合管(単管排水システム)工法で配管材料は鋳鉄管または硬質塩化ビニル管を用いたもの | 30年以上 |